作家急病につき・・

 先日のこと。STEPSの新作公演に出かけました。会場は、青山円形劇場(「こどもの城」にある)でした。ところが、劇場ホールは真っ暗! 思わぬ驚きがありましたが・・。

作・演出家の急病につき

1Fフロアまで戻りましたら、「作・演出家の急病につき」公演中止とのこと(公式には「延期」)。チケットは、購入窓口で払い戻しを受けられました。コンサートやディナーショーでは多いドタキャンですが、ミュージカルでは珍しいです(公演を打たないと、莫大な赤字が出るため)。それにしても、偉大なる横山代表の急病とはいえ、公演中止にするほどだったのでしょうか? 長期入院なのでしょうかねぇ。

漫画家や小説家が、時々「急病につき休載」をします。多くの場合は、アイデアに詰まって締め切りを守れないケースだと聞きます。要するに、仕上がらなかったことへの言い訳として、使われるケースが多いとか。ミュージカルなら、公演直前までくれば作家・演出家なしでも公演できます。それなのに公演中止とは、「脚本が間に合わなかった」が真相かも。

脚本が間に合わず?

主演も打つ知人がいる某劇団では、公演の1週間前のメールに「台本が半分もできていなくて・・」とあり、心配しました。無事に公演はできたものの、キャストは台詞を何度も噛んでしまい、大変でした。2年ぶりの新作だったので、できれば脚本は充実して欲しかったですね。

ところで、STEPSですが。定番作品が増えたものの、新作は細り気味です。前回の新作は、旧作品のリメーク(と明記してませんでしたが)でした。今回も「ぴあ」に掲載された時点では旧作タイトルだった作品が、いきなり新作タイトルに変更されていました。この新作の構想が間に合わなかったのでは・・と推測しています。

 何はともあれ、半端な脚本や演出で幕を開けるよりは、開けない方がマシでしょう。出演予定のキャストには大打撃ですが、つまらない出来映えで名を落とすよりは良いことかも。叶うならば、公演チラシを撒く頃には、脚本と演出の大部分が仕上がっていて欲しいものです。