「ゆにっと公演」の謎

小劇場系では「ユニット公演」のご案内を、出演者の方から「個人的に」頂きます。公演チラシに混ざっていることも多いですが、要するに本公演とは別立てで行われる、少数精鋭(?)の公演です。

本公演とは違う自分

ユニット公演の目的は、本公演では見せられない「自分」を観せることにあります。芝居得意なら、ストレープレイを。ダンス得意なら、ダンスショーを。歌唱得意なら、オリジナルバンドを。などなど得意分野を披露するのが多いです。本公演では、脚本家や演出家の意向が働くため、本来の自分を表現できない・・と鬱憤が溜まりがち。もっと本当の自分を観て欲しい、というところでしょうか。

同じ劇団に出続けていると、どうしても脚本家・演出家好みのキャラがあります。ハマリ役と申せましょう。自分ではカラーじゃないと思っているキャラを! 無理矢理に強いられることもあります。本来は二枚目なのに、三枚目を演らされるとか。本来は勝ち気なのに、内気さ上品さを求められるとか。好きでもないギャグばかり言わされてるとか。。。本公演では、不本意な役回りをされている劇団員の方も多いでしょう。

気のあったメンバー限定で作品を作りたい、というのもあるとか。本公演では、どうしても気の合わないキャストもあったり、レベルの低いキャストも数合わせで出たり。知人やファンに配れるほどの割り当てチケットが、本公演では貰えなかったり、という人もありますが(なんて贅沢な!)。そこで、ユニット公演です。

でも、外したり・・。

もちろん、しっかりしたユニット公演で魅せてくれることもあります。でも確率的には、五分五分ですか・・。外す最大の原因は、見せてくれる自分が、本公演の自分よりも見劣りすることです。ユニット公演では、何から何まで手作りになるのは仕方がなく、安作りになるというのもあります。厳しい脚本家・演出家・舞台監督などから離れるので、どうしてもダレるってのもあるでしょう。

それでも見劣りするのは、多くの場合、本公演で見せている自分が、一番似合っているから、かも。あるいは、脚本家や演出家が最大限の魅力を引き出しているから、かも。こっちが勝手にイメージを作っているから、かも知れません。しかし、本公演といえども、色々なカラーで遣い回される俳優でも・・ユニット公演ではいずれでも無いと感じることが多々あります。

もちろん、日頃は見せない良い歌唱、良いダンス、良い芝居で楽しませてくれるケースもあるのですけどね。

それでは、ありますが。「今度ユニットやるから、ヨロシクね〜」と言っていたのに、二年過ぎても「ユニット公演」に踏みきらない俳優さんも、結構あるわけです。ユニット公演を演れるってことは、それで十分に素晴らしいことですよ!