もっと商業作品を観ましょう

先日のこと。ある劇団俳優と飲みに出かけました。ポン太が観逃した、東宝の新作の感想を話してくれたのですが、東宝作品は2年ぶりという発言にビビリました(笑)。四季作品はキャッツシアター以降・・何も観てないと言いますし・・。

なぜ、観ないのかな

事情は分からないでも無いのです。東宝や四季の作品は、高い! ブルジョアの観る公演なのかも知れません。だがしかし、(少なくとも日本では)ハイグレードな作品を観ずして、技能アップは図れるのでしょうか・・? 日頃感じる疑問であります。ブロードウェイ作品を観るべきなのは、お客様よりも、まず劇団関係者であるべきです。

格式と伝統のある劇団であれば、一流・元一流のスタッフがあります。劇団にはカラーがありますので、脚本家・演出家・振付家などの指導に従っていれば、まずスキルアップはできます。それだけでは、それぞれのレベルに並ぶことも越えることもできないと思います。せいぜい部分的なコピーとなるだけです。劇団員全員でスキルを出し合ったり、客演のスキルを真似るなども可能ですが、限度があるでしょう。

やはり商業公演に足を運び、本物に触れることが重要でしょう。かつては東宝や四季の作品を観て、自分の未来を重ねていた時代があったと思います。歳を経れば、そのイメージは掠れて、感動だけが残ります。自分がスキルアップした上で、同じ条件・同じ作品を観るとすると違う何かが得られるはずですが、観る努力をしないことは、残念なことです。

ドングリでは、ダメなのです

もちろん親密劇団の公演や、友人の公演も観に行かれることでしょう。冒頭の彼も、毎年20作品は観ています。とはいえ中小劇団ばかりで、レベルも同じぐらいです。ドングリが、別のドングリの作品を観たところで、せいぜい背比べしかできません。ドングリが大木を仰ぎ見ることで、自ら芽を出して若木へ成長するはずです。ドングリであることに満足を得てはダメなのです。

同じドングリの作品を20観るのなら、東宝や四季の作品が5本ぐらいは観られるでしょう。チケットノルマの公演を一つ辞退すれば、さらに数本は観られるはずです。ブロードウェイへでも渡って、ミュージカル三昧しても良いのではないでしょうか? それが大きな肥やしとなり、少なくとも劇団の看板に、あるいは他劇団の客演に、レベルアップできると思います。

昨年までは、俳優や俳優の卵たちに、チケットをプレゼントしていたことがあります。来日公演作品とか、四季作品とか、音楽座作品ですか。個性のある中小劇団のチケットを贈ったこともありました。しかし、彼ら彼女らが観てくる確率は、五分五分。レッスンや友人との飲み会を優先したと聞くと、悲しくなります。

どうかキャストの皆様、そしてスタッフの皆様、他劇団の作品をたくさん観てください。義理で出かけるのではなく、一つでも多くの技術やアイデアを盗むために、努力をしてください。そして、自分たちよりもグレードの高い劇団や作品を観ることに、努力してください。
それが結果的に、皆様のスキルアップと、お客様の満足度アップに繋がるはずです。ご検討を宜しくお願いします。