ダブルキャスト反対!

表題に「!」が被ってしまいました。偶々ですから、いいでしょうね(良いと言ってください!)。近頃相変わらず、ダブルキャスト作品があります。心なしか、減少している気もするのですが、主役ダブルキャストなどは論外であります。

キャストの代役は、要らない

アンダーステディ。代役のことです。ブロードウェイは、アンダーステディがあるからこそ、休演もなくロングランが続けられます。彼らは代役であっても、その特定役の代役ですから、それは問題にしません。日々主役となる公演のため、技を磨いているわけですから、そこに妥協はなく本物です。しかし、日によって違う役を演じたり、主役を最初からダブキャスで組むのは、いかがなものでしょう。

そもそも演出家は、ベストのキャスティングで上演する義務を負います。こと俳優の採否、俳優の構成については、絶対的な権力を持たなくてはダメです。「可哀想だから、コイツも使おう」とか、「偶には、コイツでも面白いかも」とか、「ダブキャスならチケット売り上げ二倍だ、ワハハ」とかは論外ですね。ベストが組めなければ、降りるべきです、演出家。おっと、いかん(半分ジョークですよ、マスター)。

ミスチョイスはカバーする

確かにミスチョイスは、あります。ゲネプロまで辿り着きながら、主役が気に入らない。シナリオを書き換えたら、脇役が不要になった。アンサンブルはさらに減らしたい。キーマンなのに病気で倒れた・・。なんてハプニングはあります。したがって、主役を代役に完全に代えるのは、当然あるでしょう。ときには公演中止も許されます。要するに、半端なダブキャスを無くせば良いのです。

オーディションは○でも、期待に応えないキャスト、ありますね。不貞不貞しく態度がデカくて手に負えないキャスト、これもあります。体重が増えすぎたり、役柄イメージを壊すキャスト、少なからずあります(普通は妥協しますが)。しかし、当初からダブキャス路線で行くのは止めてください。う〜ん、諄いなぁ。

ミュージカルは一期一会。なおかつ観客を満足させるために最善を尽くすのがステージです。一回一回の出来不出来はありますが、それでもベストキャストで望むのが筋です。キャストやスタッフの都合で、ベストが組めないのなら、それは甘えでしょう。ダブキャストでも両方ベストと言い張るのは詭弁でしょう。いかがでしょうか・・?