ナンバー2は目指さない?

4カ月ぶりに劇団に顔を出しましたら、随分とメンバーが入れ替わっていました。今年の本公演を断念したことが大きいですが、このままでは来年の本公演も難しいようだとか・・。

劇団CDが出ます

近頃は、CD−Rなどが自前で作成できることもあって、劇団CDを販売しているのを見かけます。シングルもパッケージを自作すれば、結構安く作れるそうであります。ビデオをと並んで、公演CDや劇団ベストCDなどが販売されています。あまり買う気のおきないものがあったりしますが・・・安ければ買いますけどね。

それを習ってか、劇団MAWSでもミレニアムCDを出すそうです。1曲限定、ポン太のお気に入りナンバーであります。「顔がいかつい理由」というタイトルで、昔の作品のイントロ曲に採用したものです。中年の味が出てきたオヤジの歌ですが、度々生オケで唱っておりました、私。ひょっとしたら、河島英五さんの持ち歌になるかも知れないと、プロダクションの人が言ってました。

唐突ですが・・

そのついでという感じで、いろいろ雑談をしておりました。おしとやかで通っている大物女優が、かつては稽古場で相方の髪をひっぱり回して啖呵を切っていた話とか。宝塚でチョイ役から昇格した女優へのドロドロした嫌がらせとか。すっかり箔が付きすぎて普通のドラマに出演できなくなった、ポン太の好きな俳優さんとか。いつ仕入れてくるものか、最近の動向にも詳しいのであります、劇団の座長は。

たしかに、本当におしとやかな気性の持ち主が、長年舞台生活を続けているのは・・無理でしょう。やはり強い個性を持ち、かつブリッ子して演じるのは当然ですね。それが演技力というものでしょう。嫌がらせが激しいのは、それだけトップに近づく近道であることを知っていて、皆で狭き門をくぐる仲間に嫉妬するのも当然でしょう。超大作でトップばかり務めると、変にスキャンダルでも起こさないと、普通に使ってくれないなんてのも羨ましい悩みですが、分かります。

しかし、誰もがトップになることを目指して、俳優をしているのでしょうか? 自分の限界を知ってしまう人は別として、自分の能力に自信のある人が、常にナンバー2であることを目指すのは変かも知れませんね。やはりナンバー1を目指して、全力投球するのが基本かも知れません。妬まれたり嫌がらせをされたりしても、ナンバー1だから許されることも多いでしょう。トップばかりであれば、作品数も減るしステージの回数も減ります。ギャラも必ずしも多いかどうか分かりませんし、実入りも不安定ですね。

でも、ナンバー2でも

ポン太としては、名人であれば、ナンバー2に徹しても良いと思うのです。ナンバー2は難しいです。ナンバー1の個性が強ければ強いほど、それをフォローする能力は高くなくては、ダメですね。ナンバー1の芸が拙ければ、それを越えるモノを出してはいけない。ナンバー1がだらけていれば、ほどほどに突き上げて、やる気を引き出す必要があります。時には汚れ役を引き受けることもあるかも。

でもナンバー2の方が、目立ちすぎないので多くの作品に出られますし、反感や嫉妬もナンバー1よりは少ないです。結果的に、優れたナンバー2である人は見ますけれど、それは望んでそうなったのでは無いのでしょうか? ナンバー1だけで支えている舞台もあるでしょうが、ナンバー2無しで成立しない舞台であれば、ナンバー2の評価も高くあるべきだと思います。

ナンバー2も色々だと思いますが、ナンバー1の相方というのが一番に難しいのでしょうね。有名人というネームバリューだけである人に、超大物と言われて天狗になっている人に、かつての芸が衰え始めていると噂される人に・・色んなナンバー1があるのでしょうが、やはり舞台にはナンバー2も重要な要素だと感じるこの頃です。

ステージに輝く星は、ただ一つあれば十分だ。それを代替できる星が輝いているのでは、観客は混乱するに違いない。観客はナンバー1を見に来るのだ、ナンバー2ではない。そんなナンバー2不要論があるほど、夢の無いモノでもないと信じたいですが。