旅行前にいろいろ情報を集めていると、「劇場にはドレスアップをして出かけよ」というのがありました。私もYシャツにスラックス、タイ着用で出かけました。でも最近では、そんな常識も無いようです。
少しのカジュアルは、OK!
劇場を見渡した限りでは、かなりカジュアルな服装が許されていました。ブルージーンズにTシャツという服装も多く見かけましたし、子供たちも街中で見かけるままの軽装でありました。好景気のお陰で、ミュージカルの大衆化が進んでいるからだと聞いています。それでも、俳優への敬意を示す上でも、ジーンズやTシャツは止めておきたいですね。アッシャーの態度も、若干違うようでした。
前座席と後座席の間隔は、都内の劇場よりもかなり狭い感じです。大柄の欧米人には、非常に辛いサイズではないかと思います。座席に着席している人の前を通り抜けるということは、事実上無理です。したがって、「Excuse me!」は欠かせません。一声掛けると、日本人以外のお客様は立ち上がって、前を通してくれました(笑)。あまり「I'm sorry.」は使うべきでないそうです。自分の席に座るのは当然の権利だから、とのこと。でも「Thank you.」は忘れずに。
喫煙・飲食・写真・録音・起立・絶叫禁止
あまり明確に書いていないのですが、いろいろと禁止事項があるようです。モラルの問題なので欧米では常識ですが、日本人は苦手なので、書いておきます。まず喫煙と飲食は、場内禁止です。飲食はロビーのみです。飲食物の持ち込みも、アッシャーから注意されます。ただし一部の劇場で、例外的に認められています。
写真撮影や録音も当然に禁止です。日本のように手荷物検査は受けませんが、著作権を侵すことになるので、許可されていません。例外的にフィナーレの撮影を許可することもあるようですが、それもフラッシュ禁止とのことです。でも、日本人はパチパチ。ちょっくら恥ずかしいですね。
上演中の起立も、禁止です(笑)。普通はないのですが、興奮して立ち上がる人があるそうです。遅刻してきた人を通してあげるために起立する場合も、前屈みで目立たないようにして欲しいそうです。それから絶叫、指笛も禁止です。フィナーレやカーテンコールでは、起立も絶叫も指笛もOKだそうです。「ブラボー」は一度も聞かなかったので、言わない方が無難でしょう。
ちなみに、ハンドフォンは携帯電話、ページャーはポケベル、のことです。話題作「コンタクト」では聞き慣れない禁止事項が多くて、電動シェーバーも禁止でした(笑)。
拍手とか
拍手は、あります。でも「ナンバー一曲ずつに拍手をする」ということは、ありませんでした。素晴らしいナンバー、素晴らしい唱いについてのみ拍手です。次のシーンに切り替わると拍手は止まります。ダラダラと拍手を続けません。また、あまり周囲は気にしないようです。叩きたいときに叩き、叩きたくないときは叩いていません。
有名な役者が登場したとき、名場面の直前に差し掛かったとき、なぜか拍手が湧くことがありました。結構不思議ですが、、、。カーテンコールでの拍手も派手で、主演クラスが登場すると、一斉に観客が立ち上がりました。カーテンコールを繰り返すうちに、立ち上がる人も増える傾向が見えました。でも全作品で共通という訳でも無かったです。
最後に、観客はよく笑います。面白いギャグや演技では、「くすくす」でなく「ゲラゲラ」です。役者は一層悪ノリしていくように見えました。ただギャグは、よく分からないものが多かったです。私のリスニング力の不足もあることですが、どうも欧米人にしか分からないネタでもあるようです。アメリカ人に吉本ネタが分からないのと同様でしょうか??
あまり細かいマナーやルールは無いと感じています。いくら外国旅行中でも最低限のモラルを守っていけば、と思います。せっかく観に行く大事な作品ですから、お互い気持ちが良くなるようにしたいですね。
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