生まれて初めてオーディションというものを覗き見して、もう2年が過ぎました。自分では出てみようと思いもしませんが、また覗ける機会があれば覗いてみようと思っています。今回は、とある女優の話からですが、ほんとかどうだかなぁ。
台詞を噛まずに言えること
役者として採用されるのですから、台詞を噛まないことは大前提ですね。アンサンブルなら台詞なしということもありますが、基本中の基本ですから。
よく学生の演劇部で「あいうえお、いうえおあ、うえおあい」とか、「あえいうえおあお、かけきくけこかこ」とか、発声練習をしているのを見かけます。発声の基礎が身に付けば、つぎに噛まない練習で早口言葉の練習もあります。ニュース番組を録画して、同じように話す練習もするそうです。
それから抑揚を付けたり、複数の声色を使い分けたり、身振り手振りを伴ったり・・・と日々練習をして、台詞を噛まないようになるそうです。オーディションでは、いきなり台本を渡して演技を求めたりもしますが・・・これだけでも大変。
台詞は頭で読むのでなく、反射神経で読むのだそうです。人間業ではないですね。
ダンスはその場で覚えること
ダンスの振りについては、事前に教えてもらえないことが多いそうです。オーディション会場で振付師が振りを見せたり、誰かに踊らせたりして、それを真似させます(「振りうつし」と言うそうです)。結構長い上にオリジナルなものも少なくないので四苦八苦ですが、上手い人は2度ほど見ただけで踊れてしまいます。ここでも素人との違いが目に見えて分かります。
日頃からダンスレッスンを欠かさないことは前提ですが、ストレッチで体を常に柔らかく保つことも重要です。しかし、踊ったことのないダンスを踊るように、日頃から多くのジャンルのダンスを身につけることも必要だとあります。また数多くのステージを見て、家に帰ってから踊れるぐらいの記憶力も必要だとか・・・。
ダンスは頭で覚えるのでなく、イメージで覚える。ダンスは頭で踊るのでなく、体で踊る。。。台詞同様に人間業と思えません。
譜面でそのまま歌えること
歌の場合は、事前に課題曲が渡されることもあると聞きます。歌が上手に歌えても、譜面の読めない人は少なくないそうです。譜面の読める人の方が音感が確かですが、歌えさせすれば同じということで、誰かに伴奏でもついてもらって練習してくるのも許されるとか。
歌は譜面に忠実に歌うのが基本ですが、ソロなどでは少しアレンジすることも許されるようです。感情が籠もれば、アクセントも違ってきますし、部分的に長短が変わることもあります。過度のアレンジは嫌われますが、平坦にメロディを追って歌うよりは評価が高いとか・・・。
映画「アマデウス」で、サリエリが聞かせたピアノ曲をモーツァルトが再現して見せるシーンがありました。モーツァルトは譜面を見ずに弾いてみせた後、さらにアレンジをしてみせ・・サリエリに嫉妬を抱かせるという場面でした。こういう人種はメロディが頭の中で譜面に自動変換されるのでしょうか。
とある女優は、こういうのが常識だという話でしたが、、ほかの女優からは結構本音も聞けたりして安心しました。しかしプロ級の人々は、それだけの能力を求められるのでしょうね。スターダムに上って行くには、それなりの能力と努力が求められると・・。
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