顔 を つ く る

ときどき「顔が上手い」って書いてますね。別に「顔が美人」とか「顔が綺麗」とかではなくて、「顔をつくるのが上手い」という意味です。上手に作れた結果として、「顔が上手い」のであります。

メークテクを磨こう

ステージで映える顔は、普通で見るところの派手な顔立ちですよね。目が大きい、口が大きい、鼻が大きい・・・というのがステージではパッと綺麗に映えます。こういうのは基本的な造作なので、努力でどうこうなるもので、ないでしょうが。

普通はメークで補いますよね。紅や白粉を濃く厚めにしてあったり、鼻や目の近くに印影を書いてあったり、付け睫毛、アイシャドウetc.アクセントを上手に使って、ステージの映えが工夫してありますね。送り出しで顔を合わせて・・・うわぁ、別人(笑)。

メークテクを極めて、ステージで目立つことは重要です。街を歩いてる綺麗所を、そのままステージに上げてしまったら、結構ありふれた顔、ノッペリした顔という雰囲気になるんじゃないですかね(←偏見)。それは、勿体ないと思います。

表情を鍛えよう

せっかくメークを上手く作ったのなら、次は表情です。喜怒哀楽を表情で上手く表現できないとダメですよね。普通に生活している時と、舞台とでは、その表情をもっと強調しないとダメですね。微笑むにしても、そうです。口元だけでなく、顔の傾きを工夫して、目も強調して、頬の筋肉も総動員して、オーバー過ぎるぐらいに表現するべきです。

顔の筋肉は、一朝一夕では動員できません。日々鍛えることも必要でしょう。日常ではニッタリという笑いが、舞台では微笑み程度なので、鏡を見ながら特訓してみて下さい。あまり相手のあるときに練習するべきでないと思いますが、少し断った上で感想を述べて貰うのも一考では?

それから。顔の筋肉を毎日使っていると、皮膚に刺激ができて、活き活きした状態が保てるそうです。そういえば、良く笑う人は、顔の皮膚が若い。あと目尻のシワなんかも、日々マッサージしてあげると、取れるのだそうです。顔の基礎をしっかり作ることも表情作りでは基本ですよね。メークのノリも違ってきますし・・・。

感情を込めよう

近距離だと、普通に表情を作れば、はっきり見えます。でも遠距離だと、やはり感情を込めることが必要でしょう。近距離でも、感情が込められていないと、空々しさが目立つわけですけど。。。小劇場系では、なかなか期待したものが見られません。

怒るにしても、顔を引きつらせるだけでは伝わらないので、身振り手振りを添えます。でも顔が空々しいと、演技全体がウソっぽく成ります。逆に感情を込めると、表情にもよく怒りが伝わりますし、身振り手振りも当然に緊迫感を持ちます。ものすごく腹が立ったことを思いだして、そのまま演技して貰えると良いと思います。

とはいえ、毎回真剣にやっていると疲れるので・・・繰り返し練習ですか。感情をギリギリ込めて練習を積んでおくと、本番では結構自然に喜び・怒り・笑い・嘆きなどを表現できると思うのです。できれば同じ感情でも、複数のバリエーションを特訓して欲しいです。日常でも喜びは何種類もあるはずですからね。

顔が上手くなれば、それだけでステージ上の存在感は増すと思います。年季の入った俳優さんは、それなりに身に付いてくるようです。でも、若い俳優さんでも立派に身につけている方もありますので、小劇場系の方々も頑張って欲しいと思います。メーク表情感情です。