殺 陣 あ れ こ れ

殺陣のお話です。「タテ」と読みます。「サツジン」ではないので、念のため。時代モノのチャンバラや、ヤクザモノのアクションなどを指します。

殺陣には殺陣師が必須

殺陣は特殊です。リアリティを持たせるためには、段取りをキチンと極めて、すばやい動きでそれっぽさを見せる必要があります。間合い、繰り出し、受け交わし、テンポ、気合い・・・どれかが欠けても嘘っぽい雰囲気が出てしまいます。

作品によっては振付師が殺陣を付けるようですが、まずキメができてません。どうしても間合いが外れすぎたり、受け交わしがオーバーだったり、繰り出しが甘かったりします。何と言っても、劇団員は殺陣の素人ですので、できれば素人向きに丁寧に教えられる殺陣師が必須でしょう。

作品次第ですが

戦争モノや抗争モノでは、殴る蹴るのシーンが入りますから、殺陣は欠かせないのでしょう。殺陣師が雇えないなら、暴力シーンを省略するのも一考でしょう。下手に入れるよりは、脚本や演出でシーンを使わないよう運ぶべきかも知れません。

殺陣のシーンは良く見掛けましたが、小劇場系では他に印象に残ったのはないですねぇ。むしろ殺陣師の名前が出ているほどには、殺陣が極まっていない方が多いのです。ミュージカル座の「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」、コーラス・シティの「ビバ・ラプソディ」など、殺陣に問題を感じた作品なら次々に名前を挙げられるのですけど・・・ほとんど1シーンだったので、仕方がないですね。

良かった殺陣は・・・

過去に観た作品では、劇団未来良夢(正月に東京プリンスでサスペンスツアーを実施するそうです。活動休止中かと思った)の「聖女伝説」で良い殺陣がありました。殺陣師は主演男優のマー坊。自らスタントもこなし、なかなか創造力のある人と見受けました。。。

劇団そらの「2135」でも派手なアクションが入ります。主に主演の浅井さんが巧いわけですが、間合いを上手に計りつつ見応えのある殺陣があります。アクション指導の先生が巧いのでしょう。極めの技もポーズも違和感がなく、流れるような美しさもありました。

ストレートプレイでは、劇団魔印Dですか。昔チャンバラシーンを多用していたそうで、刀を使った殺陣は見事です。ステージで振り回してもメリハリが利いて、寸止め程度に迫真の印象があって、なおかつ音合わせが上手いので、感動できます。前作では実際に得物を振り回していましたが、前々作でも棒や小物を使った殺陣がありました。ちなみに芝居への打ち込みも真剣で、コミカルなギャグも絶妙です。

あちこちの小劇場系をフォローしている演出家や振付師はよく見掛けます。できれば殺陣師もフォローに回って欲しいところですが、劇団サイドでも声を掛けにくいところがあるでしょうかね。ボランティア精神溢れる殺陣師殿、どうか名乗り出てくださいまし。