小劇場系で感じますが、スモークの好きな劇団が多いですよね。ちょっとアクセントに使うとか、どうしても演出に欠かせないとか、そういう理由ばかりでもないようですけど。どうしてなのでしょうか?
煙たいスモーク、煙たくないスモーク
スモークは2種類あるのですか? よく知らないのですが。
非常に焦げ臭いと言いますか、煙たいスモークがあります。これはところ構わず煙りますが・・・たき火ほどに煙たいのでもないので、一応は我慢できます。でも、キャストの人たちは苦しいのではないでしょうか。なかなか消えてくれないのも難点ですね。「吸っても安全です。だからって目一杯吸わないで下さい」と言った劇団がありました。
ドライアイス系のスモークの方が多いですね。床を這うように流れるスモークに身を包まれたこともあります。でも、充満すると寒いのですよね・・・。夏場は薄着で出掛けることが多いので、これを劇場でやられると大変です。キャストは動き回っているので心地よいかも知れませんが、座ったままの観客にもご配慮を!
ライトとの組合せ?
読者の方から、「どうして照明や音響についてコメントしないのか」とメールを頂きました。その理由は、評価が難しいからです。ウチで照明や音響に言及するのは、ミスが目立った時だけです。実際の話、照明や音響はミスがなくて当然です。スポットが外れるとか、ノイズが大きいとか、そういうミスがない限り、気付くことは少ないです。
スモークとライトを組み合わせる演出をよく見掛けますが・・・これは善し悪しが分かります。煙たいスモークの場合は粒子が粗いので、ライトと組み合わせると、微小な粒子が組み合わさって綺麗です。カクテルライトを当てると、なかなか幻想的です。煙たくないスモークは、霧の雰囲気が出て、謎めいた雰囲気が出てきます。もちろんストーリー展開上で見え方は違ってきますが。
とはいえ、いくら綺麗な演出でも・・・無意味な演出はつまらないです。終始同じ演出でも飽きてしまいます。また幻想的な雰囲気などは音楽との調和も重要ですね。もちろん音響にエコーが掛かるとか、淡い強弱が付くとか・・・相乗効果ですけど。やはり、ここ一番ってところに期待したいですね。
う〜む、今回も好き勝手ですねぇ(笑)。スモークは結構割安な演出だ、と聞いています。ライトや音響での演出は、操作や管理の手間、設置スペースの限界など、問題が多いとも聞きます。でもカーテンを使うとか、衝立を使うとか・・・ほかにも方法はあるはずです。
「小劇場では、まず演技力で補う」って基本があるのですけど・・・スモークの多用にはご注意を!
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