劇団も情報開示を

先日とある劇団関係者から、ご批判を頂きました。口調は丁寧でしたが、「テメェのところは調査が成ってねぇ。ちゃんと調べろよ、バカ」という内容のメールでした。ご指摘はごもっともでしたし、情報提供は頂きましたので、一応修正に応じましたが・・・。

お金を取るならプロのはず

ときどき「ウチは趣味でやってる劇団だから」という説明を受けることがあります。もう少しパンフレットの内容を充実して欲しいと要望した場合の、スタッフのお言葉です。アマチュアだから仕方がないという趣旨の説明だと思いますが、チケット代を取るなら一応プロではないですか?

最近は小さい劇団でもチケットぴあに広告を掲載したり、ぴあ券を委託販売したりしています。これはつまり不特定多数のお客様を集めたいと言うことですね。他劇団の公演に積極的にチラシを入れるのも同様のはずです。

チケット代が1,000円とか2,000円とか明らかに赤字公演であれば別ですが、3,000円以上も取っておいてアマチュアだと主張するのはミスマッチです。お金を取るのならプロです。プロがいやならば、宣伝を止めて身内公演に徹して下さい。

劇団も情報開示を

プロであるのなら情報開示が必要です。少なくとも誰がスタッフで、誰がキャストであるか、は書いて当然ですね。またチケット代を取るのであれば商売ですから、例えば元ネタやナンバーのパクリ(無断借用)も遠慮するべきです。目に余るパロディに使いすぎるのもどうかと思います。その辺りも開示して欲しいですね。

また地方公演なども宣伝するのなら開示するべきです。たとえば「全国公演」と宣伝しながら、実は東京・神戸・福岡の3都市公演だったというのもあり、誇大広告はいかがなものでしょう。○○賞受賞というのも、その○○賞がどんな賞であるのか書かれていないのもあります。箔を付けたいのは分かりますが、正直も美徳です。

アルミ館の問題

先日公演があった「上海ラプソディ」。当日の配布物は何もありませんでした。公営劇場で3,500円ものチケット代を取りながら、スタッフは平然と「用意してません」と説明していました。また事前に入手できたチラシは汚いコピーでしたが、まともなチラシもすでに残っていないとのことでした。

実はこの劇団、前々回の公演チケットを1枚だけ下さったことがあるのですが、今回の公演はなぜか「第1回公演」とチラシに書いてあります。その理由を尋ねても、スタッフの歯切れは悪く、どうも知らない感じでした。閉場の忙しい時期だったこともありますが、別のスタッフに聞いてくれるでもなく、追い払われました。作品も今ひとつ。

劇団スターキャストの問題

こちらは「タイム・トラブル・プリンセス」。ぴあ情報を頼りに出掛けましたが、チケットに書いてあった「最寄り駅」が間違ってありました。タクシーを使って、開演時間ギリギリに会場へ到着しました。

配られたのはB4両面コピーのキャスト表だけ。そして、1,000円で売られていた安手の台本を買えばナンバーが分かる仕組みでした。チケットは4,000円もしたのに、情報開示はサッパリで、作品もかなり物足りないものでした。交通費を含めた総支出は8,000円近く、得るものはほとんどありませんでした。

劇団のホームページが先日に開設されました。管理者の方がメールで情報提供も下さいましたし、今後は開示情報も増えるでしょう。次回は東京芸術劇場公演で6,800円のチケット代を捌くとのことですから、内容的に大手劇団と遜色無いものに成るのでしょうね。

これからのミュージカル界が発展するため、それぞれの劇団には目一杯頑張って欲しいと思っています。そのためにはお客様を裏切らないこと、お客様の知りたがる情報を提供することです。開示するばかりでなく、収集するためのアンケートも充実させて下さいね。

  • 劇団スターキャストの新作を見てきました。今回はしっかりしたプログラムを販売していましたので、少し安心しました。しかし、前作のチラシは劇団代表でもある脚本家の名前に誤植がありました。