柄物はほどほどに

デスクトップの壁紙だって、チマチマした柄物は目が痛くなるでしょう? きめの細かいチェック柄とか、補色関係にないどぎつい配色の柄とか・・・。

南少のFunk-a-Step

前回でも例に挙げたのですが、この作品で4人の女の子達の寝室シーンが出てきます。ベッドの造りも、電照も、登場人物のパジャマも、すっげ〜柄が入っておりまして、目がチカチカするのでした。比較的前方の席で観るとかわいいのかも知れませんが、中段より後方では柄のパターンも崩れて汚らしくも見えましたし、なにより黄色と紫色などと配色がイマイチでありました。

パート2はチケットを取り損ねましたが、少しは改善したのでしょうか。

big

そういえば、同じく寝室のシーン。唐沢さん演じる青年ジョシュのアパートがありました。外見は大人でも中身は子供の彼、社長に借りて貰ったアパートを自分の好きなようにアレンジしてありました。右手の壁面にはハーゲ○ダッツやコ○コーラのベンダーマシン(自販機ね)が埋め込まれていて、左手の壁面には対戦型のカーレーシングマシンが埋め込まれていました(こんな改造しても良いんかいな、普通)。

こんな壁面だけでも目がチカチカするのですが、二段ベッドがありまして、そこの柄物シーツがまた・・・ドギツイのでありました。う〜む。シーツに限らず、使われるスポーツタオルなども柄入りなんですがね・・・。

もっとも本作は、全編通して小道具が多かったですね。子供部屋とか玩具コーナーとかサーカスの道具倉庫とか・・・。

柄物はほどほどに

別にですね。柄物のシーツやスポーツタオルは、普通に売られているわけです。ドギツイ壁紙にしてもお店屋さんに並んでいるでしょう。しかし、舞台のセットでそれを忠実に再現する必要はないでしょう。セットは近目にも遠目にも見られることを意識しないとダメです。正面と左右とでは照明の具合も絡んできます。シンプルを意識して欲しいです。

何度か書きましたが、観客には観客なりのイマジネーションがあります。あまりにも細々とセットが定義されてしまうと、情報量にギャップがあるだけ観客の脳細胞に負担を掛けるのですね。寝室なんて極論すれば、ベッドだけあればいいのです。bigの背後にあったベンダーマシンにしても、ある意味で写真が貼り付けてあっても足りるわけです。

何もかもを決めてしまおうと小道具を増やし、細かいセッティングをすれば金も掛かります。その結果、チケット代が割高になるのだとしたら、もう詐欺じゃないでしょうか(笑)。というわけで、観客がすんなりイマジネーションを働かせて、かつ感情移入が出来る程度のセットを心がけて欲しいです。

それにしても柄入りシーツとかっていうのは・・・やはり美術さんとかが日頃そういうシーツを使っていることなのかなぁ。bigの場合は、ブロードウェイのオリジナルとデザインが揃えてあるだけなんでしょうけどね。キャストが埋もれてしまうようなのは止しましょうよ。

ほどほど、ほどほど、でございますよ。