ファイアー・ワークス

最近カタカナのタイトルが多いですよね。ひらがなに換えれば良いものでもないですが〜。

熱いパワーは、むさ苦しい?

小劇場のメリットは、キャストのパワーが感じられることですね。冷め冷めしているよりは、ホットな方が良いですよね。普通のストレートプレイと比べると、ミュージカルはダンスがある分だけ運動量が多いですね。歌唱も力の入れ具合でカロリーを消費するようです(ダイエットにお奨めかも)。

ともかく。小劇場の公演では、力一杯大活躍という劇団をチラホラ見掛けます。まさに火を噴くような演技ですが、英語では「fire works」と言うそうです。見事な演技を見せる場合に限って使うようですけれど。ステージを駆け回って汗掻くだけなら意味がないですね、むさ苦しいだけです。

熱いことは、良いことだ。

先日のミスタースリムカンパニーの公演。熱い作品でした。舞台は戦後のダンスホールという設定で、とにかくキャストが踊りまくります。オリジナルナンバーはなかったのですが、懐メロ中心だけに振付のオリジナリティが問われたようです。狭いステージを精一杯使って、ハードなダンス。顔や手足から汗が噴き出して、それを滴らせる名演でした。劇場が小さくて空調がきちんと利かなかったこともあるのでしょうが、そのパワーが観ている方にまで伝染します。

昨年観たTOKYOBOWZの公演。今までの観劇記録の中で一番元気なものでした。とにかくオリジナル(にすぎる)ハードなダンスは・・・圧巻です。難しいですね、表現が。西洋系のダンスをベースにしたものでなくて、大きなアクションを見せることを主眼に置いたようなものでした。しかもダンス中に掛け声や(叩きつけるような感じで)歌声が出てきます。う〜む、熱いです。早く東京公演に帰ってきて欲しいです。

むさ苦しいだけだったり

そうですね。え〜と、むさ苦しいだけの場合もあります。東京キッドブラザースの公演。全体として良かったのは良かったのですが、ダンスの中に無駄なアクションが目立って、「流汗の滂沱」というシーンがありました。ダンスとして冴えないままエネルギーだけ使われている感じで、観客席にパワーが伝わってきませんでした。勿体ないですね。

あとはステージに立っているだけで、汗が凄い俳優も見掛けます。汗っかきなのか、上がり性なのか、衣裳に問題があるのか・・・どうしてなんだろう、と疑問を感じつつ観ています。熱意は演技で伝われば十分です。汗で主張されても困りますぅ。

でもパワーいっぱいの演技は大好きですよ。またファイアー・ワークスと巡り会えることを楽しみに。