う〜む。どうしてこんなに沢山の人間をステージに上げるのだろうか・・・最初の頃は戸惑ったモノです。チケットを捌くための方便だったとはねぇ。
アンサンブル
「アンサンブル」は英語でなく、フランス語です。ensemble・・・「音楽や演劇の統一的な効果や調和」という意味であるそうです。転じて、「(少人数の)合唱や合奏。またはその団体」でもあるそうです。後者の意味で使われている演劇のアンサンブルは、英語ではコーラス(の方が分かり易いですよね)。どうしてフランス語なんでしょうね。ちなみに代役のことは「アンダースタディ」と英語を使っています(意味不明だ)。
本来はサポート要員
ステージには隙間が沢山あります。主演が観客の目を惹きつけると、隙間は目立たないのですが・・・なかなかに難しいものです。ナンバーもプレイもソロやデュエットばかりでは間が持ちません。そこでアンサンブルの登場です。ちょっとダンスを見せる。ちょっとコーラスを補う。場を繋いでメインキャストが着替えたり気分を切り替えたりするのをサポートもする要員です。
だからメインキャストよりも目立ってはいけませんし、それでも隙間は埋めないといけない難しい役回りですね。サポートの立場は難しいです。
アンサンブルは少数で
上でご紹介した定義にありますように、アンサンブルは少数であることが基本です。舞台を埋め尽くすほどのアンサンブルは見苦しいです。TMMの第1回公演では30名近くが所狭しと行進しましたし、マリアートも序盤で20名以上によるオフィス風景の演出がありました。ミュージカル座ではA組とB組に分けた上に、各組に20名以上のキャストですから・・・メインが霞んでしまいます。。。
また次回で取り上げますが、子供ミュージカルでもキャストが多いです。平気で20人ほど使っています。必要以上にアンサンブルを使うと雰囲気ぶちこわしです。演技力で補えるところは人数を少なくして欲しいです。しかも多いほどにキャストの質が低いのも共通した傾向です。少数精鋭を心がけて欲しいです。
でも、キャストを増やせばチケットの捌ける数が違いますね。興業として成功させるための苦肉の策です。300席を埋めるには、5人のキャストで一人60枚、20人のキャストなら15枚。公演回数も増やせてメリットが多いのも確かですが。。。それは劇団の都合。
輝く場所を与えられないアンサンブルの立場って一体・・・?
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