難しいチケットプレゼント

知り合いの二人のプロデューサからチケットプレゼント(以下、チケプレ)の苦労をお聞きしました。それにしても、ポン太のHPのチケプレには誰も応募してくれないなぁ。

チケプレの必要性

一般のお客様から考えると、見ず知らずの劇団のチケットを買うのは勇気が必要でしょう。買ってみても・・ツマラナイときは時間とお金の無駄です。「ぴあ」や「シアターガイド」には簡単な紹介が出ていますが、ストーリーや宣伝文句でも良く分かりませんよね。

結局はタダなら行ってみようかってことで、プレゼントに応募される方は多いようです。劇団としては、だいたいの客層と感触が掴めます。お客様がどんなメディアを通して情報を収集しているかも分かるわけです。あと恥ずかしい話ですが、空席が目立つぐらいなら思い切ってチケプレをした方が今後への投資になりますし。

雑誌のチケプレの問題

雑誌に載せるチケプレには、問題があるそうです。まず懸賞マニアがいて、当選したチケットを転売してしまう(値が付く場合の話だが)、当たっても観に来てくれない、それよりもチケプレに誰が応募して誰に当たったのか分からない、ということがあるのです。某社の場合は・・枚数が少ないと関係者で分けちゃったり、チケット屋やダフ屋に売って小遣いにしてしまうという前科があったとかって聞きました。

また応募状況などは雑誌のために使うだけで、チケット提供元にはデータを呉れないらしいです。それから、配り余らせたチケットがどれくらいあって、何人ぐらいキャンセルするのかが分からず配席が難しい、というご苦労もあります。

劇団では対応できない

では劇団で対応すれば・・・というのは難しいのだそうです。もともとチケプレをしている雑誌の場合は、独自のチケプレを嫌うそうです(当たり前か・・)。勝手にすれば、と言われて勝手にできる劇団は少ないのです。工夫としては、入稿締め切りの直前にコラムへの掲載を頼むことだとか。直前では新たなチケプレもできないので、担当者は喜んで掲載してくれると言ってました(どこまで本当なのだか)。

ともあれコラムにでも載せていただければ、いくらかは読者の反響があり、そういう場合は、結構本人が観に来てくれるそうです。やはり懸賞マニアはダメってことでしょうか。あと集まったデータを整理して、抽選に外れた方には改めてダイレクト・メールを送る作業が必要ですね。特別割引で提供するのかどうか・・・難しいところです。

痛し痒し・・・のチケプレ

チケプレしないで全席が埋まるのは理想ですが、埋まらない以上は仕方がない。しかし当たればラッキーでご来場のお客様がリピーターになるかどうかは難しいところです。リピーターにできるかどうかは劇団側の努力次第ですが、なかなか簡単には行かないようです。とにかく興業収益に繋がらないお客様をどう扱うのか、難しいところだそうですね。