「キャラが立つ」という言い方もします。アニメ業界で使われるそうですが、作品中のキャラクター(登場人物)が個性豊かなキャラクター(性格)をしていることを指すようです。近頃では、演劇評論でも使われ始めています。
もともとは、同人用語だそうです
草の根的に使われ始めたそうなので、「立つ」の定義が曖昧です。「際立つ」なのか、「独り立ちする」なのか、明確でありません。なので、使っている人によって、ニュアンスが違うこともあるようです。もともとは、同人用語だったと聞いています。
昔から、マンガの登場人物の書き分けは難しいと言われています。基本的な目鼻顔立ちを変えるのは限界があるので、ワンポイントで変化を付けたり、髪型を変えたり、アシスタントを活用したり、色々と工夫をしています。何作品も書いている売れっ子漫画家でも、主人公はどれもソックリというのもあります。見かけで似ているなら、中身を変えようということで、性格や口調に変化を付けるのもあります。
上手に登場人物を描き分けることに成功すれば、それは「キャラが立った」ということで、面白い作品に展開するケースが多いです。最初は個性付けが十分でなくても、作品が書き進められるウチに、キャラが立ってくることもあるようです。
舞台でも、立たないことがある
演劇の舞台であれば、元々俳優は違った人物なので、マンガのように描き分ける苦労は少ないはずです。しかし、客席と舞台との距離があるので、外見でなく中身で差を付けないと、存在感が薄くなり埋没してしまいます。動作・演技・口調・科白のウェートが、マンガよりも大きいということでしょう。キャラクターの個性付けの重要度が増します。
手慣れた脚本家・演出家であると、アンサンブルを含めたキャラクターの個性付けは、上手です。それでも、だんだんステレオタイプ化してきたり、別作品と似てきてマンネリ化したり、とファンから見るとキャラが立っていないと見えることが多いです。おそらく演じている俳優も、そう感じると思います。舞台の場合は、俳優本人が勝手にキャラクターを変えるわけにいかないので、上手に立たせてくれるよう提案を重ねたり、アドリブを利かせたり、するのでしょうね。
話は違いますが、「作品紹介」ってマンネリ化してきていると思いませんか? 観てくる作品は違うのですが、コメントのキャラクターが個性付けされていないと思うのです。そろそろ潮時かも知れませんよね。
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