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雑記帳No.228
ラヴレター・ソング

 随分と久方ぶりにスナックへ出掛け、カラオケを唱いました。ただし、お付き合いでの一曲だけ。その席で、想い出深い歌が唱われていたので、懐かしついでにコラムを。

 過去あまり恋愛と縁がありませんが、恋をした相手は何人かありました。最後にしたのは、もう4年も前です。その最後の女性とは、過去二百回以上も会って話をし、数十通の手紙やメールを貰い、十数回も二人で食事やカラオケや観劇をしました。しかし、付き合っていたという関係にありませんでした。なにしろ、写真とて一枚も持ってないのですから。
 彼女を最初に知ったのは、もう7年半も昔。当時は一応ガールフレンドが別にあったので、近所の知り合いという程度でした。彼女にもボーイフレンドがあり、すでに何人目かでした。その後も次々に相手は変わったそうですが、一人は私の知人でもあり、二人は一度ずつ面識がありました。熱しやすく冷めやすいのか、あるいは飽きっぽいのか・・。
 ビューティよりも、ファニーなフェイスですが、話に夢中になると活き活きした表情を示し、眼に光が灯る人でした。舌足らずながら、通りの良い声の持ち主でもありました。大人びた話題を好み、知識も同世代より古い方に詳しいという感じでした。芸能関係は、「渋い」というか「マイナー好き」というか・・。

 今だから白状しますが・・告白はしましたよ、一度。しかし、言葉を濁して誤魔化され、明快な返事を貰えませんでした。もちろん、本意は「ノー」。彼女から告白を受けたことを、私の知人が自慢げに話をしてくれたのは、その数日後。彼はフリーになったばかりで、彼女の厳しい要件を一定数クリアできた一人でした。さて、ポン太はいくつの条件をクリアするでしょうか・・ん?
 その要件とは・・年長で優しく頼れる人。筋骨逞しいスポーツマン。週末ドライブ用に外車を持ち、遊び慣れている人。お金持ちで、押しつけがましくなく、日常の趣味等に干渉しない人。とりあえず同棲から始めてくれて、いずれは子供が欲しいと言ってくれる人。知識や話題は豊富がいいが、同時に聞き上手である人。などというもの。結婚願望はあるらしいけど、過去のノロケを絡めて話される要件は、結構ハードルが高い!
 熱しやすく冷めやすい性格からか、1年続いた相手は無いと聞いていますが・・失恋の度に自信を喪失して、落ち込んでいました。何度か、愚痴を聞きもしました。そこで悟ったのは、「彼女と適当な距離感を保つこと」が長く友人である「コツ」ということです。近付きすぎると結構面倒で、離れすぎると気になるのですが・・なんとなく慣らされました。

 そんな彼女が、3年前に私に勧めたのが、冒頭の懐メロです。「ラヴレター」という題名のその曲を、プレイヤー持参で私に聞かせ、自ら絶賛していました。一応ラヴソングなので、謎掛けか何かかと思いましたが。実は・・単なるマイブーム曲というだけ。その男性歌手のコンサートに行って来たそうで、その賛辞が次々に飛び出しました。筋肉質の逞しい人で、コンサートでは上半身裸のシーンもあり、その肉体美に惚れ惚れしたとか・・。う〜ん、何だろ。
 この男性歌手は、当時マイナー(といっても、アルバムがCD屋で売られる程度にメジャー)でしたし、カラオケ曲集に名前が有ったり無かったり。この2月に一挙まとめて、バックナンバー含む二十数曲がカラオケ・デビューしたのは、ユーザーの期待が大きいということでしょうか。さて件のCDは、その後に購入し、私のコレクションのベスト・テンに連なっている。これが、唯一の遺産かな。

 今年は年賀状も届かず、彼女の動向はサッパリ不明です。親元を離れて一人暮らしを始め、近頃はミストレスをしているという真偽定かでない噂も聞きますが。。。できれば、最良の相手を見つけて、幸せな家庭を築いて欲しいと願っています。
 さてポン太は、いよいよ十回目の見合いになりますが・・このまま独身が続きそうな気がします。彼女に出会った頃のガールフレンドは、今では二児の母親。すっかり明るく元気なオバサンへと変貌しています。そして、幸せぶりを自慢されるばかりです(笑)。彼女と結婚していれば、また違った人生であったでしょうが、あの頃は未だ若かったな〜。

03.02.28
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