前回の続きです。
本島に250あるとされるグスクの大部分は、南山エリアに集中しています。今日までに存在が確認された数ですので、まだまだ埋もれていると思います。とくに、一時は沖縄最大の領域を誇った「山北国」に可能性が高いです。グスクの多くは、古くから存在が知られていたものと、その後発見されたものと、調査待ちのものとがあります。その後発見されたものは、農道を整備したり、裏山を拓いたりして発見されることが多く、未開発地域を多く抱える北山にも期待が持てます。
世界遺産に登録された、首里・座喜味・中城・勝連の4グスクは、中山エリアに属しています。やや距離が離れていますので、観光タクシーを使う方がリーズナブルです。バスと徒歩では、ちょっと大変でしょう。また、北山エリアの今帰仁城は、那覇から遠いため、名護市内で一泊するのがベター。そうでないと、往復だけで一日費やします。その点、南山エリアは、歩いて回り易い環境があります。
グスク巡りと言いますが、城跡の石碑や案内板しか残っていないグスク(具志頭城趾、佐敷城趾)、わずかな遺構しか残っていないグスク(大城城趾、豊見城趾)や、復元工事中で見学できないグスク(浦添城趾、多々名城趾)もあり、苦労が報われないことがあります。
南山エリアでは、国内二番目の規模を誇る鍾乳洞・玉泉洞と、糸数・玉城・垣花の3グスクを巡るグスクロードコースがお奨め(限りなく、徒歩)。次いで、ひめゆりの塔や摩文尼の丘の見学もでき、久志川・南山・照屋・八重瀬・富盛の5グスクを巡る106系統コースも良いです(バス待ち多し)。あまり遺構はありませんが、琉球最高の霊場である斎場御獄(世界遺産)を起点とし、安座真・佐敷・大里・大城の4グスクを巡る巴志由縁コースでもいかがでしょう(登坂が大変です)。
比較的タクシーは捕まりやすく(知念近辺を除く)、バスも1時間に1〜2本はあります(一部マイナー線あり)。随所に110円の清涼飲料自販機がありますし、バス停近くには個人商店やコンビニが配備されています。補給切れには注意が必要ですが・・。
タイトルは「歩いて巡る」ですが、那覇からは当然にバスを使いますし、道中コースのショートカットにも欠かせません。しかし、沖縄巡りの良さを実感するために、砂浜・海岸・市街に加え、車道・山道・農道を踏破するのも面白いですよ。滞在時間に余裕があれば、可能な限りで歩いて巡ってみては・・? 今回の旅の詳細は、年内を目標にコンテンツ化していきます! 写真も絡めますので、乞うご期待!
※本文中のコース名は、勝手に命名しています。
02.08.25
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