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雑記帳No.211
スキン・バルーン化現象

 いつも体重をコントロールしていることを、自慢する人があります。体重の変動幅が1キロ未満であることを、得意気に話す人もあります。スポーツでバランスを取っている人はともかく、特段のスポーツをしていない人は、過信すると危険です。ある日を境に・・・体重増加に歯止めが利かない場合もあるからです。

 人間の皮膚は、自在に伸び縮みをします。内圧を受ければ、外側に膨らみます。普通にしている限り、外皮が破裂することはありません。ゴム風船と同様に、新品の状態では膨らみにくく、肉厚が厚いほど膨らみにくいです。一度膨らみきったら、縮んでも元に戻りません。肉厚が薄くなって弛むだけです。細胞の新陳代謝が進めば復元力が増しますが・・それにも限度がありますね。
 普通に学生生活をしていれば、胸筋や腹筋など筋肉の働きで、内圧を押し返す「耐性」があります。外皮が膨張しない限り、その中身が膨らむ余地も無いわけで・・脂肪が溜まるということもありません。何よりも、筋肉が十分あれば基礎代謝で脂肪は燃焼してしまいますから、溜まるモノも無いわけですね。

 ところが社会人となると、運動の機会が減って筋肉は減少し、全体に代謝も落ちてきます。食事をコントロールしたとしても、燃焼し尽くせない脂肪分が体内に残ります。筋肉が薄くなり、外皮が内圧をそのまま受けるようにも成ります。外皮が膨張し、それにともなって脂肪細胞が成長する余地を生じます。脂肪が層を成してくると、毛細血管を圧迫して健全な細胞が小さく成ります。外皮近くの筋肉へ養分が行き渡らなくなり、ますます薄くなります。
 そして外皮は、限りなく風船状態になってしまい・・数ヶ月のウチに、著しい体積膨張へと進んでしまうのですね。本来であれば、日常生活に欠かせない程度の筋肉を維持するため、必要最小限の運動を行う必要があります。意識しないと使わない筋肉もありますので、ラジオ体操とか励行すると良いそうです。そして、運動量が減少している状況を見計らって、代謝量を割り戻すことも重要だそうです。摂取するカロリー量を調整し、体内に余剰な脂肪を溜めないのがベストですね。

 すでに筋肉がそげ落ち、外皮の下が脂肪で構成されてしまった場合・・とりあえずは食事療法や有酸素運動で脂肪細胞を小さくしましょう。そのまま筋トレをすると筋肉が霜降りになり・・脂肪はなかなか減少せず、筋肉の代謝も不十分となるそうです。それに、筋肉による体重増加が読みにくくなるので、まずは減量優先で行きましょう。
 昨年はダイエット効果がありましたが、この1年でリバウンドしました。ようやく脂肪分は減りましたので、これから筋トレに励みたいと考えています。まだ自覚症状のない方も、すでに他覚症状がある方も、ぜひ皮膚の風船化を防ぎつつ、健康を維持していきましょう!

02.08.24
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