自分も歳を取ったと思うことがあります。肉体的なものは以前からあるのですが、文化的なものと申しますか、自分の感覚が随分と古くなっていることに驚きを感じてしまうことが、多々あります。
例えば、携帯電話です。ほんの10年前までは、庶民の誰もが携帯電話を持ち歩く時代が来ると思いませんでした。5年前でさえ、一過性のブームと考えていたぐらいです。しかし、すっかり携帯は生活必需品に変わり、生活スタイルまでも変えてしまいました。世間が目くじらを立てていたはずの、歩きながらの携帯電話や、飲食店・書店・コンビニなどでの携帯電話も、今ではすっかり当たり前の光景になりました。モラルが下がったというよりも、文化として定着したのでしょう。
そして、携帯メールです。メール機能は以前から備えた機種がありましたが、最近は電話よりもメールの比重が増えているとか。料金的な問題もあるのでしょうが、相手の都合に拘らなくて良いところに手軽さがあるのだとか。電車の中で手早く携帯メールを書いている若者も、以前ほどの違和感を感じない程に市民権を得ています。喫茶店などで向かい合いながら携帯メールを打っている若者グループもあるほどですが。
あるいは、染髪ですか。茶髪といえば不良だった時代がありましたが、今では立派なファッションです。濃淡はあっても茶色に染めたり脱色したりした髪を頻繁に見掛けます。緑や赤系の色に染めてあっても、近頃は不自然さを感じさせないほど、一般的になっているようですね。いつになく暇を持て余していた先日に、通勤電車内で染髪した頭を数えてみました。染髪の男性は少数派でしたが、女性は8割以上が染髪していました。とくに20代・30代と思しき女性は、ほぼ全員が黒髪では無かったです。高齢の方でも染髪が目立ちました。
しかし、限度を超えたハードな茶髪・金髪も目立ちます。明かなハッタリを目指したものでしょうか。ポン太の感覚としては、ヤンキーが街に溢れているようで・・何かと、めんどくさいです。男女を問わず、デカい笑い声を出す若者も、昔より増えたような気がします。対人コミュニケーション能力の不足なのか、自己中心主義の成せる技なのか、茶髪同様にハッタリの一つなのでしょうか。ピントのはずれた発言を自分勝手にして、会話が成立してないのも電車の中などでは、耳障りです(笑)。
たしかに、BSだのCSだのというのも定着しましたし、インターネットだブロードバンドだと世の中が便利に成っています。清潔感も増し、文化レベルが上昇し、住み心地が良くなっているようです。しかし近所付き合いは少なく、何だか無機的な世界が増えています。ボケッとしている間に、自分だけ世の中から取り残されているようで、「え〜ん、歳喰ったよ〜」とボケ倒してみたり・・。
01.12.08
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