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雑記帳No.077
え〜らいこっちゃ!

′�27日のことであります。この日、北九州への出張を命ぜられておりましたが、その帰り道に飛行機を使ったのであります。JAL368便というその飛行機は満席とのアナウンスがあって、定刻17:10に福岡空港を発しました。目指す羽田空港には18:45到着の予定で・・・低気圧の影響で烈しい揺れが予想されるとのことでした。

 最近はカーラ君こと川原泉さんの漫画文庫に凝っています。機内に持ち込んだのは短編集「空の食欲魔人」というもので、表題作は飛行機のランディングギア(車輪)が降りなかったり、機長が食中毒で倒れたり・・・と物騒な内容。中味をチェックして持ち込むべきだったか、と後悔しておりました。
 そこへ18:15のアナウンス「現在浜松上空ですが、雷雲の影響で羽田空港への着陸が定刻通りにできません」とのこと。さらに18:55「羽田空港への着陸は難しいため、本機は関西空港へ向かいます」とアナウンスされるに至って、これは大事に成りそうだなと感じたのでありました。

 問題の雷雲ですが・・・前日は九州に在って大雨を振りまき、関東へ移動して雷雨を巻き起こした発達性の低気圧でした。実は、16時に羽田空港は離発着を原則禁止しており、その最中にも関わらず「本機」は羽田へと向かったのであります。そういえばANAで欠航のお知らせをしていたような記憶も・・・。
 アナウンスは雷雲の影響と言っていましたが、18時頃から着陸を中心に羽田空港が機能回復へ動いていたのでした。羽田周辺で待機中の飛行機を優先的に受け入れるために・・・混雑していたというのが本当なのですが、遠方で旋回待機していたため、順番を遅らされたのでありましょう。さらに言えば、燃料が心許なくなったようなのです。
 果たして19:45に関西空港に着陸しました。特急に飛び乗るか、タクシーをすっ飛ばせば新大阪の最終のぞみ号に間に合うかな・・・と思いましたが。着陸したのは故意か偶然か国際線滑走路でありまして、ロビーに下ろさせてくれません。税関の反対を理由にして、お客様はブリッジ(ロビーと飛行機を繋ぐ通路)まででした。ブリッジを開放したのは、携帯電話ほかの使用を禁止していたからでしたが、一斉に使われ始めた携帯やPHSの多くは接続不能・・・回線パンクだったようです。愛煙家は機内&ブリッジが禁煙のためイライラしていました!

 結局、飛行機はそのまま羽田にリトライすることに。機長もスタッフもそのままでした。当初20:35分と言っていた離陸予定も、離陸許可が出たのが21:38という体たらく。羽田空港では後続の福岡便なんかもジャカジャカ着陸しているため、割り込めないとのアナウンス。「国内線滑走路に今から動いても、お客様の乗降などで45分以上ロスが出るからしません」と言うものの、2時間も待機させたのでした。
 何とか飛行機は飛び立ちましたが・・・離陸時の1時間フライトというアナウンスも虚しく、23:15着陸で、23:22羽田空港ロビーに到着。ホテルを取っていた乗客や、東京近県に帰る乗客は帰れない時間に成っておりました。到着ロビーの様子から察するに・・・最後着の便になってしまったようです。都合6時間も掛かって羽田に到着したわけです。
 さて機内では「お困りのお客様には地上係員が個別に対応します」と繰り返していたのですが・・・地上には「23:30がモノレールの最終です」「ロビーの1F2Fを開放しますのでご利用下さい」と繰り返すスタッフが4名だけ。手荷物の間に合わない乗客からの怒号、「タクシー券を寄こせ」「ホテルに泊めろ」とか「払い戻せ」という遠距離乗客のご意見は丁重に聞き流していました。

 さて、ポン太は幸いにも23:30のモノレールに飛び乗って、01:30家に帰り着きました。とんだ出張に成りましたね。年に1回か2回かという遠距離出張でトラブル便に乗る確率はどれぐらいなんでしょうか・・・。明日は朝から面談がありますので、「え〜らいこっちゃ!」と言いながらも本稿を書いていたりするのです。

99.10.28�:10

補足1
 JALの対応は、いささか不味かったですね。機長判断で関空に戻ったにせよ、優先的に羽田に着けるように手配する義務が会社にあったはずです。関空で乗客を降ろした場合は、福岡か東京へ代替手段で送る責任が発生するため、わざと国際線滑走路に下ろした可能性があります。当時、国内線にいた知人はJASのだけど空いているポートはいくつも見たと証言していますので。
 モノレール終電の直前に下ろしながら対応のまずさが目立ちました。事態は3時間以上も前に分かっているのですから、モノレールの終電延長要請、主要駅へのリムジンバス手配などしても良かったのでは? ロビー開放は無いですよねぇ。また、そんな冷たい対応をするつもりだったのなら、地上係員が対応なんて言わなければ良いのです。

99.10.28

補足2
 6時間のフライトで配給されたのは、スカスカの菓子パン一個とドリンクがカップ二杯のみでした。こんなことなら「軽食サービスも残っていた方が良かったなぁ」と嘆いてみたりもしてみました。よくパニックが起きなかったものだと感心してしまいました。日本人は大人しいですね、本当に。

99.10.28
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