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震災日記No.12
震災日記(12:生命保険金)
〜 もう遺産は残ってません 〜

 震災で引き継いだ財産は、株券が時価1,000万円、預貯金が800万円、年金・退職金が150万円(ちなみに親父の雇い主は退職金をくれず、強欲な奴であった)。弔慰金が500万円、職場等の見舞金と香典で200万円、最後に生命保険金が総計1億円。締めて1億3,000万円ほどの財産である。このうち両親の実家にそれぞれ200万円ずつ配り、お寺に300万円(戒名代を含む)、お墓に300万円使った。その他諸手続に100万円も使って、残りは1億2,000万円というところか。火災保険は震災特例で1万円しか支給しなかった。生命保険が全額出たのは有り難い。

 しばらくは銀行に預けたり、株式を買ってみたりして遊んでみたが、1年ほどして自分の金遣いの荒さに愕然とした(当時は株式の利益も出て1億3,000万円ぐらいになっていた)。落ち着いて考えればインフレが起きないと仮定して、当時の年利3%が永続すれば、30年は遊んで暮らせる計算だ。こんなグータラ生活では両親に申し訳が立たないので、一念発起をして、お寺やフォスタープランに寄付する大盤振る舞い(得てしてにわか成金とはそうしたものである)。手元に1,000万円を残したつもりが、その後の株式暴落で大負け。現在の資産は500万円程度。ほとんどが自分の給料から貯めた金である。自慢ではありますが、気前よく処分してしまった。

 親戚には保険屋とかに預けてあると騙してある。そうでないと管理するとか言ってウルサイ。「ふふっ、もう残ってへんで〜」、しかし内緒である。まあ心配しないで欲しい、ポン太が事故で死んだら保険金1億4,000万円は貴方たちに支払われるのだ。自殺・病死でも7,000万円は出るだろう。退職金や財形の分を入れたらもっとかな。
 たくさん保険金は掛けてありますから、当分は私の好きにさせて頂戴ね。めんどくさいから結婚もする気はないんだよ(一応あると言ってますが、ナシナシ)。

98.08.08

 これで最終回。お付き合いありがとうございました。人の命は金には換えられません。始めは残して貰った金で市長選挙をかき回そうかとも考えましたが、両親は真っ当な仕事で真っ当な生活を望んでいましたので、手元に大金を置いて身代を持ち崩さないことが大事だと考えました。1年間は豪遊したことだし、すっぱり無くしたことも無駄遣いと怒られはしないと思います。
 今では、わずかな月収を得るためにアクセク働いておりますが、お陰で仕事にも張り合いがあり、楽しい毎日を送っております。1億円も手元にあったら、1日1万円なんて仕事はやっていられないですよね。まあ失敗は、もっと性能の良いパソコンを買っておくべきだったことと、奨学金の返済ぐらいはしておくべきだったことですね。誰ですか「株式投資で600万円も損をした」なんて言うのは。これは勉強代。おかげで「経済の研究」のネタには困りません。

 家族4人は亡くしましたが、おかげさまで自分なりに好きな生活を送っております。楽しんでHP更新をしておりますのも、読者である皆様のお陰です。この場を借りまして、深くお礼を申し上げて、震災日記の結びとします。

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