補足1
政府は医療費削減対策の一環として、高齢者(70歳以上)の外来患者の自己負担額を、2002年10月から引き上げると発表しました。現在の月額上限は3,000円(大病院では5,000円)で、これを12,000円まで引き上げるそうです。当初は厚生労働省の上限40,500円案が検討されたものの、急激すぎるとの政治的判断で小幅値上げに。70歳以上の高齢者の医療費が、大幅な負担となっている現実を考慮しない「高齢者に優しい」改革に留まりました。
高齢者の入院の場合、上限は37,200円(40,200へ値上げの予定)と格安。老齢福祉年金受給者では15,000円に留まります。高齢者ほどに高額の医療費が掛かる現状において、受益者負担は全く考慮されていません。ちなみに、一般患者の上限は63,600円。住民税非課税の低所得者でも35,400円。
高齢者を優遇しすぎるとの批判が強まりそうです。手厚い治療が必要な高齢者には配慮が必要ですが、この程度の自己負担額では老人サロン化を食い止める役割を望めません。
01.12.29
|