働きながら、学べる劇団

ギャラだけで生活できるように成るまで、俳優さんも生業を持たなくてはダメですね。しかし、本公演直前ともなれば平日日中もレッスン、生活時間も不定期になりがち・・・。

定職が持てないの?

知人の俳優さんの多くは、スナックやバーで勤務しています。夜のお仕事なので、日中にレッスンを受けたり、公演準備をしたりできるそうです。さすがに公演ともなれば夜も忙しくなりますが、経営者に理解があり休めるようにしていると聞きます。しかし世の中は不況、店の経営が悪化して辞めさせられた人もいます。

次に多いのは、フリーターでしょうか。一つ公演が終わると、短期集中でアルバイトを入れて、荒稼ぎしたあとは次の公演に備えるのだとか。三つもアルバイトを掛け持ちして月に手取り20万円を稼ぐ知人もいます。しかし、フリーターが務まるのは、せいぜい30歳前半までだと言っていました。その後は、どうするのでしょう?

ミュージカルのお店

ミュージカル劇団のやっている店で働くという選択肢もあるかも知れません。スナックやバーですが、歌や芝居を組み込んだショーを出して、お客様を楽しませるという店が、都内にはいくつかあるようですね。たとえば、アーサーベルというお店があります。少し劇団員の入れ替わりがあったのですが、昼間はレッスンを重ねつつ、夕方から夜は店で働き、店の収益で公演を支えているという健気な劇団です。

劇団の名前は、私がたびたび書いている、MAWSという劇団です。ただ夜のお仕事は大変ですよ。客は千差万別なので、接客だけで疲れるかも知れませんね。もちろん接客から学ぶことは多いですし、客から仕入れる話題をどんどん自分の経験に取り組んでいけるメリットはありますが・・・。

働きながら、学べる劇団

でも、社会人としての定職を持ち、日中はキチンと働きながら、技能を磨ける劇団があると良いですね。たとえば、コーラス・シティという劇団があります。働く若者のミュージカル集団とあって、会社員・銀行員・看護婦・保母・派遣社員・公務員等々の定職を持った若者たちが集まって、レッスンを積み重ね、年2回程度の本公演を成功させています。みんなが定職を持っているので、レッスンは夜間・休日にあります。

この劇団は、一応研修生として1年間学び、修了発表会を終えることで劇団員に加わることができます。知人の話では、発表会直前に毎日0時前までレッスンと公演準備に追われて大変だったそうです。劇団はすでに設立15周年を迎えた伝統があり、講師陣のレベルも高いようです。研修生を終えて団員になる義務は生じないので、とりあえず基礎を身につけるために、トライしてみても良いと思います。

来期の研修生募集は、4月16日と23日のオーディションを受けることに成っています。詳細は、劇団HP()を参照して下さい。活動に興味のある方は、現在実施中の第16弾チケプレに応募して下さいね。

ステージに立ちたい!」という夢を持って頑張るのに、生活費を捻出するために苦労して・・・その結果で夢を諦めるというのは、本末転倒ですよね。生業を持ちつつ自分の能力を磨ける劇団が増えて、いつか商業公演の大ステージに立てると良いですね。