コ メ ン ト | ||
シナリオ | ○ | 三人芝居というよりも、山本の一人芝居に近いです。語りが長大で、芝居が慌ただしい展開を見せます。「RENT」で成功を収めたとはいえ、作者自身を美化し過ぎた作品という印象です。 |
キャスト | ○ | 山本は巧いですが、それ限りです。舞台初経験のYU−KI、ミュージカル初挑戦の大浦。この三人で8,500円の作品というのは、いかがなものかと。 |
ナンバー | ○ | メロディは良いものの、ソングがよく分かりません。翻訳が不味いのか、何を唱っているのか分からないフレーズが目立ちました。シンガーのパワーだけで支えている感じです。ラストの「Louder Than Words」は、演出だけ盛り上がっていましたが、全体的に物足りません。 |
ステージ | ○ | 正面に二階ステージを設けて、バンドを上げてありました。キャスター付きのミニボックスが三基あり、転換の度に意味もなく駆け回っていました。広い劇場で寂しいキャストを埋めるためなのか、無駄が多いように感じます。 衣裳もセットも、さほど費用を掛けていないようです。照明は総じて暗く、ステージのランプも安手感が目立ちました。必要以上に大きすぎる音響にも課題を感じます。音圧で圧迫して、客を騙そうとしたものでしょうか。 |
演 技 力 | ◎ | 山本は、気難しげな青年役を好演していました。取って付けたような重々しさに不自然さが残りました。大浦は、一人で何役か演じていました。芸はありますが、オーバーアクションが目立ち、舞台貫禄は不足に感じます。YU−KIの演技は、かなり不満を感じました。 |
歌 唱 力 | ◎ | YU−KIは、ソングになると存在感を増します。とくに「Come To Your Senses」はボリュームもあり、感動しました。歌詞の意味がよく分かりませんでしたが、見事な歌声でした。 山本は、「Why」などで熱く訴えかけるものの、可もなく不可もなく。響きよい声の持ち主で、情感を込めるもの巧いはずですが、本作では今一つでした。大浦は、シンガーソングライターでもあるそうですが、舞台歌唱は力不足でした。 |
ダ ン ス | ○ | 特記するほどに、ダンスシーンはありません。 |
総合評価 | ○ | 「RENT」のオフデビューのためのプレビュー公演で突然死した、ジョナサンが主役です。その後の成功を観ることなく逝った彼を、神格化するファンまであると聞きます。 本作は、デビュー前の自分を主人公として書いた作品であるためか、多分に美化してあるようです。前評判ほどに完成度も高くなく、空回りした印象を受けました。 |
上記コメントはポン太の主観&独断に基づいています なお、評価ランクはポン太の五つ星を参照ください |
||
ア ク セ ス | ||