ウエストエンド特集/            
チケットは、ボックスオフィスで(2)

 前回からお読みください。ウエストエンドでのチケットの入手方法、パート2です。英語に多少の自信がある方は、劇場ボックスオフィスでの購入をお勧めします。ただし、著しく悪いシートをリコメンド(推奨)された場合は・・・無理をせずに、日程変更や旅行会社からの購入を考えましょう。

慣れれば簡単、ボックスオフィス

ボックスオフィス(券売所)は、劇場ロビーにあります(ロビーで発見できない場合は、劇場スタッフに場所を聞いて下さい(隣接して、紛らわしい看板のチケット屋があったりします)。窓口では、観たい公演日、枚数、席種を告げます。紙に書いておいて、提示するとスムーズに購入できるでしょう。席種は、座席表のカラーまたは価格で指定します(座席表は、窓口のテーブル上に用意されています)。通常は、一階席が「ストール(STALL)」、二階席が「サークル(CIRCLE)」などと呼ばれています。違うフロアに同じ席種がある場合は、「ダウンステア(一階席)」か「アップステア(二階席)」かを聞かれることもあります。

窓口担当者のリコメンドで問題なければ、ニコッと笑って、「ザッツ・グッド」などと返事をしましょう。支払いは、クレジットカードでも現金でもできます。後ろに行列ができていても、気にせずに冷静な対応が必要です。不満があれば、その旨を告げ、別のリコメンドも貰うべきです。枚数が多い場合は、セパレート(分割)でも良いと告げると、より良いリコメンドに変わることもあります。大事なことは、正しい英語の文法ではなく、必要な用件を明確に伝えることです。担当者がノン・ネイティブであることも多く、卑屈になる必要はありません。立ち去る前の「サンキュー」を忘れずに。

当日購入の場合は、キープチケット(劇場が直前までキープしていた座席、一次卸から返却されたチケットなど)を購入できる場合があります。あまり期待しない方が良いと思いますので、可能な限り、3日以上前までに購入を!! 学生を対象にスタンバイ・チケット、若干枚の割引チケットであるリターン・チケットを販売する劇場もあります。詳しくは、旅行ガイドブックなどを参照して下さい。

なお、電話での申込みもできます。通常は、24時間365日対応です。また、FAXでの申し込みも可能です。アクセス番号は、以下のtktsのサイトから各オフィシャルサイトへ移動して、入手することができます。窓口での引き取り(COLLECTION、取置き)であっても、所定の手数料を徴収されますが、安い物です。

売れ残りを狙うなら、tkts

ウエストエンドの中心に位置するレスター・スクエアには、ブロードウェイと同様に、当日の売れ残り券を半額(場合によっては20〜30%引き)で購入できるtktsがあります。昼公演(AFTERNOON)と夜公演(EVENING)の窓口は違いますので、正しい方の行列に並んで下さい。窓口の脇にボードがあり、販売中の公演名が列記されます(ブロードウェイのような電光掲示板はありません)。列記されていても、売り切れの場合もありますので、了解の上で並んで下さい。

自分の順番が来たら、観たい公演名と枚数を告げて下さい(通常、1人2枚まで)。レコメンドされた座席が気に入らない場合は、窓口で粘ることもできますが、ほどほどに。代金とは別に、手数料が£2.5(約500円)必要です。現金決済が基本でしたが、最近はクレジットカードも使えるようになりました。ダフ屋が近寄ってきたり、近くに「ディスカウント」などの看板を掲げた店も多くありますが、トラブルを生じやすいため、利用をお奨めしません。

チケットの取扱情報は、tktsの運営元が発行している「London Theatre Guide」の掲載情報から確認できるほか、公式サイト(http://officiallondontheatre.co.uk/)からも参照できます。チケットのオンライン申し込みができますが、公演日が近づくとチケット入手不能なケースが目立ちます。

 とくに人気作品の当日券は、入手困難です。大人気の「マンマ・ミーア!」以外にも良い作品は多いので、第二候補や第三候補も予め考えておいてから、チケット購入に臨んで下さい。
 いい加減なチケットを高値で売りつけることの多いダフ屋ですが・・・開演時間ギリギリに劇場前にいる人は、良心価格の場合が多いです。チケットを見せてもらい、価格交渉するのが最後の手段でしょう。